映画『窮鼠はチーズの夢を見る』 静けさの中で響く感情

映画

静かな夜に、少しだけ心が揺れる映画を観たくなるときってありませんか?

強い言葉やわかりやすい答えはなくても、人と人のあいだに生まれる温度や距離を感じさせてくれる作品。

今回は、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』をこれから紹介していきます。

観る側の気持ちによって、印象がそっと変わっていくような一本です。

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』概要

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』は水城せとなさんによる同名BL(ボーイズラブ)漫画を原作として2020年に公開された日本の映画です。

あらすじは以下の通り。

優柔不断な性格から不倫を重ねてきた広告代理店勤務の大伴恭一の前に、卒業以来会う機会のなかった大学の後輩・今ヶ瀬渉が現れる。今ヶ瀬は妻から派遣された浮気調査員として、恭一の不倫を追っていた。不倫の事実を恭一に突きつけた今ヶ瀬は、その事実を隠す条件を提示する。それは「カラダと引き換えに」という耳を疑うものだった。恭一は当然のように拒絶するが、7年間一途に恭一を思い続けてきたという今ヶ瀬のペースに乗せられてしまう。そして、恭一は今ヶ瀬との2人の時間が次第に心地よくなっていく。
引用元:窮鼠はチーズの夢を見る:作品情報・キャスト・あらすじ|映画.com

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映画『窮鼠はチーズの夢を見る』のレビュー・感想

『窮鼠はチーズの夢を見る』は、「恋愛」という言葉だけでは括りきれない感情の渦を、ひたすら静かに、でも容赦なく突きつけてくる作品だと思いました。

観ているあいだ、ずっと胸の奥がざわついているのに、大きな音や派手な展開があるわけではない。

その不思議な居心地の悪さこそが、この映画の一番の特徴かもしれません。

描かれているのは、誰かを好きになることの美しさよりも、弱さや身勝手さ、執着といった「見せたくない感情」のほう。

登場人物たちは決して理想的ではなく、むしろ選択を間違え続けているようにも見えます。

でも、そのどうしようもなさが、やけに現実的で、目を逸らしづらいんですよね。

正しさよりも寂しさを優先してしまう瞬間、その積み重ねが人をどこへ連れていくのかを、淡々と見せられている感覚があります。

映像や間の使い方も印象的で、セリフが少ない場面ほど感情が伝わってくるのがこの映画らしいところです。

沈黙や視線、距離感がそのまま心情になっていて、「言葉にできない関係性」がとても丁寧に描かれていました。

観終わったあと、何かが解決したような爽快さはありませんが、その代わりに、ずっと考え続けてしまう余韻が残ります。

『窮鼠はチーズの夢を見る』は、癒やしや希望を求めて観る映画ではないかもしれません。

でも、人の弱さや不器用さを真正面から見つめたいとき、自分の中にある「わかっているのにやめられない感情」を思い出してしまうとき、強く刺さる一本だと思います。

観る側の心の状態によって、受け取り方が大きく変わる映画だと思います。

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映画『窮鼠はチーズの夢を見る』まとめ

というわけで、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』を紹介してきました。

よかったらぜひこの機会に観てみてください。

この記事を書いた人:藤代あかり(@akarifujishiro)