学生時代に読んだことがある人も、タイトルだけは知っているという人も多い作品かもしれません。
映画『僕等がいた』は、そんな記憶の片隅にそっと残り続けている一本です。
青春という言葉だけでは括れない、少し複雑で、どこか切なさを含んだ空気感。
その独特の温度を持つこの映画について、今回は紹介していきたいと思います。
映画『僕等がいた』概要
映画『僕等がいた』は『ベツコミ』(小学館)で連載されていた小畑友紀さんの同名漫画を原作として、2012年に前後編に分けて公開された日本の映画です。
あらすじは以下の通り。
クラスの3分の2の女子が一度は好きになる、非の打ちどころのない男子高校生・矢野は、過去に恋人を交通事故で失い心を閉ざしていた。しかし、明るく前向きで無邪気な七美の存在が次第に矢野の心を開かせていく。やがて2人はさまざま葛藤(かっとう)を乗り越えて恋を実らせるが……。
引用元:僕等がいた 前編:作品情報・キャスト・あらすじ|映画.com
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映画『僕等がいた』のレビュー・感想
『僕等がいた』は、いわゆる青春恋愛映画の枠に収まりきらない、少し重たくて、でもとても誠実な作品だと感じました。
甘さやときめきだけで物語を進めるのではなく、人を好きになることに伴う不安や痛み、すれ違いまでを、真正面から描こうとしている。
その姿勢が、観ている側の心にも静かに刺さってきます。
物語全体に流れているのは、どこか息苦しいほどの「近さ」です。
相手の存在が大きくなるほど、自分の感情が揺さぶられ、思うように振る舞えなくなる。
その不器用さや脆さが、とてもリアルで、観ていて何度も胸が締めつけられました。
若さゆえの未熟さや、言葉にできない感情のもどかしさが、丁寧に積み重ねられていきます。
この作品が印象的なのは、時間の流れの描き方です。
ひとつの恋が、その瞬間だけで完結するのではなく、その後の人生にも長く影響を与えていく。過去の選択や出来事が、現在の自分を縛り、同時に形づくっていく。その感覚が、静かな説得力をもって伝わってきます。
また、映像や音楽も感情を過剰に煽らず、どこか抑制の効いたトーンで統一されているのが印象的でした。そのおかげで、登場人物たちの心の揺れが、より生々しく、身近なものとして感じられます。
『僕等がいた』は、観ていて楽しいだけの恋愛映画ではありません。むしろ、苦しさや切なさのほうが強く残るかもしれない。
でも、その分、人を好きになることの重みや、誰かと向き合うことの覚悟について、深く考えさせられる作品です。
甘くて切ない青春の記憶と、大人になる過程で失ってしまった何か。その両方を静かに呼び起こしてくれる、そんな一本でした。
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映画『僕等がいた』まとめ
というわけで、映画『僕等がいた』を紹介してきました。
ちなみに映画『僕等がいた』ですが、Amazonプライム会員はプライム・ビデオでレンタルですが鑑賞することができます。
よかったらぜひこの機会に観てみてください。
この記事を書いた人:藤代あかり(@akarifujishiro)


