子どもの頃や思春期に読んだ漫画って、大人になってからふと読み返すと、当時とはまったく違う感情が湧いてきたりしますよね。
矢沢あいさんの作品は、まさにその代表格なんじゃないかなと思います。
『ご近所物語』も、タイトルを聞くだけで、ファッションや人間関係、あの頃特有の空気感を思い出す人が多いはず。
今回はそんな一冊を、思い出補正も込みで、改めて振り返ってみようと思います。
漫画『ご近所物語』概要
漫画『ご近所物語』は1995年2月号〜1997年10月号まで『りぼん』にて連載されていた矢沢あいさんの漫画です。
あらすじは以下の通り。
デザイナーを目指して矢澤芸術学院(通称ヤザガク)に通う実果子。お隣さんのツトムとは、生まれてからずっと一緒の幼なじみ。ヤザガクに入り、ひとりで新しい世界を広げていくツトムに、実果子は淋しさを隠せなくて…
ご近所物語 1/矢沢あい|集英社
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漫画『ご近所物語』のレビュー・感想
矢沢あいさんの『ご近所物語』は、読んでいると不思議と胸の奥がきゅっとなる漫画です。
キラキラしていて、おしゃれで、登場人物たちはみんな個性的なのに、どこか現実の延長線上にいる感じがする。その距離感がとても心地いい。
個人的に、この作品への憧れが強くなった理由のひとつが「幼馴染」という存在でした。
私は転勤族家庭で育ったため、中学に上がるまでひとつの場所に長く根を下ろすことがほとんどなく、自然と長年一緒に育った相手がそばにいる関係性にものすごくロマンを感じていたんですよね。
恋愛云々抜きにしても『ご近所物語』に描かれる距離の近さや、言葉にしなくても通じる空気感は、まさに理想の世界でした。
それから、今ではちょっと笑える思い出として残っているのが、中高時代の出来事。
クラスメイトが学校にこっそり『ご近所物語』を持ってきていて、それが先生に見つかって没収されたんですよね。
まあ、ここまではありがちな話なんですが、運の悪いことに、その巻にはちょっと大人向けな描写のある回があって……。
結果、「これは返せないな」という判断になったらしく、二度と戻って来なかったそうで、その理不尽さは結構強く記憶に残っています。
でも今振り返ると、このエピソードも含めて、この作品がちゃんと“背伸びしたくなる年頃”に刺さる漫画だった証拠なんだと思います。
ファッション、恋愛、夢、将来への不安。どれも少し大人びていて、でも決して遠すぎない。
『ご近所物語』は、単なるラブストーリーというより、「居場所」や「関係性」を描いた物語なんだと思います。
誰かと同じ景色を見て、同じ時間を積み重ねていくことの尊さ。それを、矢沢あいさんらしいポップさとリアルさで描いている。
大人になってから読み返すと、当時とは違うところに共感して、少し切なくなったりもします。
それでもやっぱり、「こんな世界に憧れてたな」と素直に思える、大切な一冊です。
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漫画『ご近所物語』まとめ
というわけで、漫画『ご近所物語』を紹介してきました。
よかったらぜひこの機会に読んでみてください。
この記事を書いた人:藤代あかり(@akarifujishiro)


