「人は、魂は、いつ死んだとされるのか」
この問いに対して、あなたならどんなふうに答えるでしょうか。
そのことを考えるにあたって、今回は『半落ち』という映画を紹介していきたいと思います。
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映画『半落ち』概要
『半落ち』基本情報
『半落ち』は横山秀夫さんの同名小説を原作とする、2004年に公開された映画です。
アルツハイマー病をわずらっていた妻を殺してしまった、寺尾聰さん演じる元警察官・梶聡一郎と、彼が出頭する前の「空白の2日間」をめぐる物語。
ちなみに「半落ち」とは警察用語の一つで「一部自供した」状態を表します。
なお、「すべてを自供した」という状態を表す「完落ち」という言葉もあります。
なお、映画『半落ち』のあらすじは以下の通りです。
ある日、元捜査一課警部・梶聡一郎は最寄りの警察署に出頭してきた。そして、3日前に妻の啓子を自宅で絞殺したと告げる。半年前、若くしてアルツハイマー病を発症した啓子の看病のため刑事を辞職し、警察学校で後進を育成して広く敬愛されてきた梶。取り調べにあたった捜査一課・志木も困惑を隠せない。その上、梶は自首するまでの2日間について固く口を閉ざし続ける“半落ち”の状態。現職警官による前代未聞のスキャンダルに県警全体が窮地に立たされる。組織の防衛を優先する県警幹部は、完落ちしない梶の“空白の2日間”に拘り続ける志木の意向を無視し、調書のねつ造で謎の隠蔽を図り、強引な事件の幕引きを目論むのだった。
引用元:映画 半落ち(2003)について 映画データベースall cinema
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『半落ち』のレビュー・感想
「人は、魂は、いつ死んだとされるのか」
冒頭でも書きました上記の問い。こちらに対して、こんな回答を耳にしたことがあります。
「人は体が死んだ時に1度目の死を迎え、その人のことを思い出してくれる人がいなくなった時に2度目の死を迎える」
この映画を観た後に、真っ先に思い出したのがこの言葉でした。
妻が一人息子・俊哉を「2度失う」ことを防ぎたかったのと同時に、忘れられることによる「俊哉の死」もまた、回避したかったんじゃないだろうかということをふと考えたからです。
全体に、おそらく寺尾聰さんが演じられていたからこそという部分が強かった映画のように見受けられます。
違う役者さんが演じていたら、もう少し辛口の評価になっていたような、そんな気がするのです。
ただ、魂があってこその命と裁くことは誰にもできない、と、裁判長が情状を酌量しすぎない判決を下したのもよかったとも思います。
原作とは細かなところが異なるようなので、そちらを読んでみるとまた違った感想を抱きそうですが、
上記の内容も踏まえ、自分が持っている死生観について、考えさせられる作品だと感じました。
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映画『半落ち』まとめ
というわけで、映画『半落ち』を紹介してきました。
ちなみに『半落ち』ですが、字幕版・吹き替え版ともにAmazonプライム会員はプライム・ビデオで鑑賞することができます。
よかったらぜひこの機会に観てみてください。
この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)