今回も3000文字チャレンジという企画への参加記事となります。
というわけで、お題と企画のルールについてはこちらから↓
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「そんなわけ無いじゃない。ねこまにあさん、素敵な人よ」
「やっぱり。あいつがこんな事やるわけないか」
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— 3000文字チャレンジ公式アカウント (@challenge_3000) April 11, 2019
今週のお題は「道」
お題を聞いて一番最初に思い出したのは北原白秋作詞、山田耕筰作曲の日本の童謡「この道」だったのですが、
その次に思い出したのが、タイトルにも書きました映画『初恋のきた道』。
というわけで、今回はせっかくなのでこの『初恋のきた道』という映画を紹介していきたいと思います。
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映画『初恋のきた道』概要
『初恋のきた道』基本情報
1999年に公開された、鮑十(パオ・シー)氏原作の小説を張芸謀(チャン・イーモウ)氏が映画化した中国の作品。
ちなみに原題は「我的父親母親」です。
また、本作品はのちに『グリーン・デスティニー』や『ラッシュアワー2』など、中国・アジア諸国以外でも広く国際的な知名度を得ることになる章子怡(チャン・ツィイー)さんの映画デビュー作でもあります。
そんなチャン・ツィイーさんは本作では、語り手である青年・ユーシェンの母親・チャオディの若い頃を演じています。
なお、映画『初恋のきた道』のあらすじは以下の通りです。
都会からやってきた若い教師ルオ・チャンユーに恋して、その想いを伝えようとする18歳の少女チャオ・ディ。文盲のディは手作りの料理の数々にその想いを込めて彼の弁当を作った。やがてその気持ちに彼も気づき、いつしか二人の心は通じ合う。しかし、時代の波「文革」が押し寄せ二人は離れ離れに。少女は町へと続く一本道で愛する人を待ち続けるが……。
引用元:映画 初恋のきた道(1999)について 映画データベースall cimema
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『初恋のきた道』のレビュー・感想
映画に限らず、物語に大きな山あり谷あり、言い方を変えれば「抑揚」を求めるタイプの人には若干不向きな映画かもしれません。
どこか懐かしさを感じる、日本の昭和の時代のような美しい農村部の風景と優しい音楽。
そして、いい意味での「垢抜けなさ」の残ったヒロインの、純粋でひたむきで一途な恋心。
ド派手なアクションシーンはおろか、運命に翻弄されて引き裂かれる2人!現れる第三者が2人の関係をかき乱す!といったことも一切ないからです。
でも、絶妙な垢抜けなさがありつつも、やっぱり可愛いんですよね、チャン・ツィイーさんがまた。
彼女の可愛さを拝むために観てもいいくらい。
(もちろんそれ以外にもこの映画の良さはありますが)
それから、現代がモノクロで、過去の回想がフルカラーで描かれているのもまたいいですね。
チャオディにとっての、初恋から長年連れ添ったチャンユーとの出会いがどういったものであるのか、そして現在の自分との対比がよく現れていると思います。
あとは、邦題のセンスがとてもいいな、とも感じますね。
原題の『我的父親母親』は、すごくシンプルにいうと「私のお父さん、お母さん」という意味合いになるわけで、
この物語の語り手である息子のユーシェンを軸に据えた、そしてこの作品の素朴さも感じられるシンプルで良い対ドルだと思うのですが、
現代のチャオディが亡くなった夫を、息子や教え子たちとともに連れて帰ってくる道。
在りし日に、チャンユーという彼女にとっての初恋であり、その後長年連れ添うことになる夫が町からやってきた道。
邦題の『初恋のきた道』は母・チャオディの物語を飾りすぎない言葉で端的に表した、いいタイトルだと感じています。
そういえば、この映画の公開は1999年ということで日本で純愛作品ブームが起きる少し前にあたるのですが、
その純愛作品ブーム、あえて具体的な作品名はあげませんが、
「えっ、この内容で”純愛”……なのか?」
と疑問・戸惑いを覚えてイマイチブレイクしている作品の良さがわからず、ブームに乗り切れなかった当時の自分のことを今でもよく覚えています。
年代が近い方はおおよそお察しいただけるかと思いますが、いわゆる「ケータイ小説」の一部作品とかですね。
当時私自身が中高生とかだったので、年代的にはケータイ小説のターゲット層ど真ん中だったはずなんですけどね。
ラノベは普通に嗜んでいたので、学校の図書館に並ぶような本だけを好んでいたわけでもなかったはずなので、当時流行った作品たちが単純に私の好みと合わなかっただけの話なのですが。
まぁそんな思い出話はさておいて、それを思えばこの作品は、「実らないもの」なんて言われている初恋と何十年も寄り添って生きてきたチャオディの、真に”純愛”を描いた物語ともいえるかもしれません。
(この言い方、褒め言葉としてはちょっと安っぽいような気もしますが)
そんなこんなで、あどけなさの残るチャン・ツィイーさんの可憐さを堪能しつつ、あまりの純愛さに心洗われたい方には大変オススメの映画です。
実らなかった初恋をそっと思い出しながら、こういう初恋だったらなぁとホロリとする、なんていう観方もありかもしれません。
藤代はどちらかというと後者にあたります(泣いてないです)
というか、初恋って皆さんどのように定義してるんでしょうね?
他の人より特別なライクかな?とギリギリ感じられるくらいの頃(幼稚園の頃とか)も含みます?
それとも、恋ってなんぞやとある程度理解していると思しき年代から?(小学生の頃とか)
幼稚園時代の記憶がそもそも薄くて、初恋のエピソードを披露してくださいと問われた際に、なんとなく小学生になってからの話の方を語りがちな藤代です。
映画『初恋のきた道』まとめ
というわけで、映画『初恋のきた道』を紹介してきました。
なお、Amazonでは本作品の字幕版ををレンタルすることで、自宅で視聴することができます。
よかったらぜひこの機会に観てみてください。
この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)