黒猫とうたえば〜黒猫にまつわる楽曲3選〜

企画

今回も3000文字チャレンジという企画への参加記事となります。
というわけで、お題と企画のルールについてはこちらから↓

今回のお題は「猫」。
タイトルの通り、本記事では猫の中でも「黒猫」に注目し、彼らが登場する音楽について紹介していきたいと思います。

[sponsered link]


約9500年前から人と生活をともにしていることがわかっている、猫。

自由で気まぐれで、人に対して媚びない凛とした姿と、

それでいて愛らしい見た目をしている彼らは、同じように長らく人ともに生きてきた犬と人気を二分する身近な生き物です。

さて、そんな猫の中でも、愛されるだけでは済まなかった、時には悲しい歴史も持つ特徴を持った猫がいます。

そう、全身の大半が黒い毛で覆われている、黒猫です。

中世ヨーロッパで魔女狩りが盛んだった頃は「魔女の使い」と言われて忌み嫌われたり。

現代でも「黒猫が目の前を横切ると縁起が悪い」なんていう迷信が残っており、耳にしたことがある人も多いでしょう。

しかし、世界的に見渡せば、黒猫は幸福の象徴としている国も実は多いのです。

何より、日本でも江戸時代までは黒猫を見ると、当時は不治の病とされていた「労咳(ろうがい/現在の肺結核)が治る」と言われていて、

あの新撰組の沖田総司が黒猫を飼っていた、という記録も残っていたくらいなので、

「黒猫は不吉」

というのは日本では古来からあった説ではないということがわかりますね。

いずれにせよ、黒猫もまた他の多くの猫たち同様、可愛らしいこと、また愛されてきたことは事実。

というわけで、今回はそんな黒猫にスポットライトを当て、黒猫が登場する音楽を3曲ピックアップして紹介していきたいと思います。

[sponsered link]


黒猫のタンゴ/皆川おさむ

皆川おさむさんといえば「サッちゃん」「だんご3兄弟」などの楽曲が有名で、一度ならずとも耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

そんな皆川おさむさんが1969年、6歳の時にデビュー曲として発売されたのがかの「黒猫のタンゴ」です。

後年発売された「だんご3兄弟」のCDにカップリング曲として収録されているので、その頃に聞いた、という人もいらっしゃるかもしれませんね。

愛らしい歌声と「タンゴタンゴタンゴ〜♪」という独特のリズムが耳に残るこの曲。

私自身がこの曲をどこで始めに聞いたのかのかは曖昧なのですが、
(たぶんNHKの「みんなのうた」あたり?)

実はこの曲、元はイタリアの当時4歳だった女の子が歌ったバージョンがレコード化された童謡”Volevo un gatto nero”をカバーしたものなのだそう。

ちなみにタイトルを訳すと「黒猫が欲しかった」という意味になるのですが、

本物のワニを差し出すから。
何なら動物園丸ごとあげるから!
代わりに黒い猫をくれるって言ったのに
君がくれたのは白い猫じゃないか!

といったような歌詞になっていて、ちょっと度肝を抜かれます(笑)

最後には、黒猫でも白猫でも受け取るけれど、嘘をついたあなたとはもう遊ばない!という締めくくりで終わりますしね(笑)

ちなみに日本語訳の歌詞はまた違ったものになっていて、

僕の恋人と形容したり、気まぐれさに悩まされたり、悪いドラネコに声をかけられることを心配したり、おいしいエサにつられてあとで泣いても知らないよ、なんて言ってみたり。

大人になった今改めて聴いてみると、猫に姿を借りて恋人の女性のことを歌っているようにも思えて、なんだか面白いですね。

この曲が発売された1969年当時は、

“大人のための子どもの歌”

という宣伝コピーがつけられていた、という逸話にも不思議と説得力がある気がします。

そういえば、皆川おさむさんはこの曲をリリースした当時”タンゴ”という音楽の用語を知らなかったため、歌詞の中に繰り返し登場する”タンゴ”というのは猫の名前だと思っていたそうですが、

私も今回記事を書くに際して改めて調べてみるまで、”タンゴ”って猫の名前を表しているのかと思ってました(笑)

そんな黒猫のタンゴ、よかったらぜひ原曲で聞いてみてくださいね。

黒猫〜Adult Black Cat〜/Acid Black Cherry

2007年から事実上の活動休止、そして2019年4月1日には解散が発表されたヴィジュアル系ロックバンド・Janne Da Arc(ジャンヌダルク)。

そのJanne Da Arcでボーカルを担当していたyasuさんのソロプロジェクトとして2007年に始動したのがAcid Black Cherry(アシッド・ブラック・チェリー)です。

2017年からはyasuさんが頚椎損傷やそれに端を発する身体各所の複合的な症状を併発していることから、療養のために活動を休止している状態ではありますが、

解散してしまったJanne Da Arcを含め、これまでの数々の魅力的な楽曲をお供に、

1ファンとして、またyasuさんが歌っている姿を見られる日が来ることを心待ちにしています。

さて、そんなAcid Black Cherryからは「黒猫〜Adult Black Cat〜」をピックアップ。

先述の「黒猫のタンゴ」はまだ、もしかして……?の域を出なかったけれど、こちらは明示的に、自分のことを黒猫にたとえる女性が登場します。

Acid Black Cherryの魅力の一つといえば、女性目線のエロティックな歌詞と、妖艶なyasuさんの歌声とのフュージョンだと私は個人的には思っています。

エロティックなんていうと、インパクトというか、ただ刺激的な要素が頭に浮かぶかもしれませんし、実際そういう印象を受けるかな?と思う歌詞もあったりするのですが。

確かにエロというか性的な欲求は睡眠欲・食欲と合わせて人間の三大欲求のひとつであり、人間の本能に関わる部分ですが、

でも、Acid Black Cherryにしろ、Janne Da Arcにしろ、そうした本能的な部分に関する表現を通して

「本当に満たして欲しい”モノ”は何なのか」

というもっと根底にある人間模様的な部分が描かれているんじゃないかな、と。

そんな風にも感じるのです。

そうして、今回紹介した「黒猫〜Adult Black Cat〜」も、そんなAcid Black Cherryの魅力がいかんなく発揮されている楽曲ですので、ぜひぜひ聴いてみてください。

K/BUMP OF CHICKEN

日本のロックバンドの中でもかなり代表的なグループであるBUMP OF CHICKEN。

「天体観測」「花の名」を始めとした数多くのタイアップ曲も多く、あまり音楽に詳しくない人でもどこかできっと彼らの楽曲を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

そんなBUMP OF CHICKENの「K」という楽曲は、2000年にリリースされた2ndアルバム「THE LIVING DEAD」に収録されています。

月並みな表現かもしれませんが、この曲の魅力はなんといっても、楽曲全体を通して歌われる黒猫の物語。

その物語を簡潔にまとめると、”不吉の象徴”として忌み嫌われ、ずっと孤独に生きてきた黒猫が若い画家と出会い、生まれて初めての友だちとの幸せな日々を送るのですが、

貧しい生活の中で画家は倒れてしまい、最後に、彼の帰りを待っている故郷の恋人宛ての手紙を託され、

黒猫は途中、”悪魔の使者だ!”といった心無い投石にも見舞われながら、雪の降る山道を懸命に走り、

最後なんとか画家の恋人に手紙を届けたところで力つきる、というもの。

で、この曲なんですが毎度カラオケに行った時に選曲されると懸命に走る黒猫の描写のあたりで感極まってしまって自分では全く歌えません。

とてもいい曲なんですけど、いい曲すぎる弊害(?)がここにあります(笑)

ちなみにタイトルの「K」の由来について。

それまで天涯孤独で暮らしてきた黒猫は、初めてできた親友の若い画家によって、

「聖なる夜」=「ホーリーナイト」

と名付けられる描写があります。
英語で表記すると“Holy Night”ですね。

で、この楽曲、亡くなってしまった画家から手紙を受け取った恋人が、力尽きて動かなくなってしまった黒猫を埋めてあげる描写で締められるんですが、

その黒猫の名前に「アルファベットを一つ足して」「聖なる”騎士”を埋めてやった」という歌詞があります。

夜は英語で書くと“Night”
この”Night”の頭に”K”を足すと“Knight”
同じ「ナイト」という読みでも、意味は「騎士」に変わります。

画家の恋人がここまで手紙を運んでくれた黒猫をねぎらい、敬意を評して手厚く葬ってくれた様子が伺えますね。

そしてこの足されたアルファベット「K」がこの楽曲のタイトルになったということも読み取れます。

余談ですがBUMP OF CHICKENだと「アルエ」という曲も好きなんですが、

こちらは綾波レイ→イニシャル「R.A」→「アルエ」という由来があることもよく知られていますよね。

どちらも素敵な楽曲なのでよかったらぜひ聴いてみてください。

[sponsered link]


黒猫とうたえば まとめ

というわけで、ここまで「黒猫にまつわる音楽」ということで3曲紹介してきました。

探せば他にもきっとたくさんあると思うので、もしこの曲!というのをご存知の方、教えていただけたら嬉しいです。

最後になりますがひとつネタバレ。

今回の3000文字チャレンジのお題「猫」。

実は出題は私でした(笑)

というわけで、皆様の「猫」の記事も楽しみにしています!

この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)

コメント