食用油・酢・卵を主材料とした半固体状ドレッシングーーその名は、マヨネーズ。
カツやフライなどの揚げ物にサンドイッチ、お好み焼きやたこ焼きといった粉物、エビやツナなど、料理にかけられる代表的な調味料のひとつといっても過言ではないでしょう。
香取慎吾さん扮する「慎吾ママ」がマヨネーズを容器から豪快に吸っていた「マヨチュッチュ」を思い出す方も中にはいらっしゃるかもしれません。
しかしこの、国民的調味料(?)ともいえるマヨネーズ。私の中では長らく天敵ともいえるポジションに君臨していました。
私と天敵・マヨネーズ
遡れる限り遡っても、物心ついた時から私はマヨネーズが好きではありませんでした。
何かトラウマになるほどの強烈な体験があったわけでもありません。ただなんとなくずっと好きではなかったのです。
なので、慎吾ママのマヨチュッチュは私にとってはかなりの衝撃的行動だったことをここに告白しておきます。
週刊少年ジャンプで連載されていた空知英秋氏の『銀魂』に登場する土方十四郎(ひじかたとしろう)があらゆる料理にマヨネーズをかけ、
好物は丼1杯の白米の上にたっぷりとマヨネーズをかける通称「土方スペシャル」と言い切った姿も同様です。
マヨラーの方々を否定するつもりは一切ないんですけれども。
とはいえ、そもそも私はドレッシング・ケチャップ・マスタード・わさびなどなどさまざまな調味料が苦手で、
サラダあたりはよほど野菜が生臭くなければ、何もかけずに素材そのままの味をバリバリ食すことができるタイプの人間。
しかし、外食をほとんどせず、そうした調味料がかけられていない状態で母が自宅での食事やお弁当を出してくれた学生時代までは良かったのですが、
長じて食べ物を外で食べる機会や買ってくる機会が増えてくると、マヨネーズは避けて通ることの難易度がグーンと跳ね上がります。
何せ国民的調味料(?)なので。
注文の際に「抜いてください」と言い忘れてしまったときの悲しみもそうですが、
たまに惣菜パンなどで、これはチーズかな?と思ったらマヨだった、みたいな擬態した姿に遭遇したときの悔しさといったらなかったです。
これに関しては、成分表示などをよく見なさい、と怒られそうではありますが(笑)
実際たまにいませんか?チーズっぽさを醸し出しているマヨネーズ。そう思うのは私だけでしょうか。
と、話の本筋からはそれましたが、いずれにしてもただでさえ放っておくと、「食べられないわけではないけど自分からは選んで食べない」ものが多く、偏食街道まっしぐらになる危険性を持っているため、
食べられる食材の幅を広げるためにもなんとか克服できないものかと少しずつチャレンジしていく中で、他の調味料同様、ある程度自分の許容範囲というものが見えて来ました。
ごまかせ!マヨネーズの味
いろんな食べ物で少しずつ自分を慣らしていく中でわかったのは、どうも自分はマヨネーズそのままの味が苦手だ、ということ。
言い換えれば、他の調味料や食材そのものなど、何か別のもっと強い味で誤魔化すことができれば、多少マヨネーズがかかっていても食べられるということです。
代表的な例がお好み焼きやたこ焼きといった粉物。
こちらはソースが一緒にかかっていることが多いので、そのソースとぐるんぐるんに、互いが溶け合うほどに(実際溶け合うことはないんですが)混ぜ合わせてしまえば、
味としてはソースの方がやや強いので、私でも食べることができます。
また、ほかにも食べられないものが多いためにおにぎりは昆布か鮭のほぼ2択状態だった私にとって、ツナマヨの克服が本当に革命的でした。
こちらも、ツナの風味や塩気がある程度マヨネーズの味を吸収してくれ、またおにぎりの場合は海苔やご飯の味がマヨネーズの味を中和してくれることがわかったのです。
ちなみに、タルタルソースとポテトサラダは現在審議中です。
一緒に混ざっている食材の味などが強いケースの方が多いのですが、たまにマヨそのものの味が勝ることがあり、口にするときは一か八かの賭け状態になるからです。
実家のポテトサラダは私のために牛乳が加えられていて味がかなりマイルドになっていたことをここで思い出したのですが、早いところレシピを聞いておく必要がありそうです。
とはいえ、相変わらず料理のお皿やお弁当の隅にちょこん、と鎮座するマヨネーズそのものは、相変わらず避けて避けて避けまくっています。
ですが、これに関しては無理に克服する必要もないだろうともはや諦めているので、なるべくマヨネーズが食材についてしまわないように睨みをきかせ続けようと思います。
あと、お店などで「マヨネーズ抜いてください」と伝え続けることも、おそらく生涯にわたって忘れてはいけない項目筆頭に君臨し続けることでしょう。
マヨネーズと私の30年冷戦まとめ
政治、経済、地理、宗教をはじめとした文化。
太古から続く人類の営みの傍らに、哀しいかな、争いはありました。
しかしながら、私はマヨネーズ及びマヨラーの方々と争うつもりは毛頭ありません。
ただただ、生まれたままの(?)マヨネーズを愛することができず、相容れない私が、世界の片隅に存在する事を許してほしいだけなのです。
もののけ姫のアシタカが最後に口にした
「サンは森で、私はタタラ場で暮らそう。ともに生きよう。会いにいくよ」
の言葉の如くーー。
……というわけでこの記事もこの辺りで締めようと思うのですが、
最後に、私とドレッシングとの攻防については以下の記事で少し触れているので、よかったら覗いてみてください。
なお、今回の記事はいつも参加させていただいている「3000文字チャレンジ」のスピンオフ企画「さんぜん文字チャレンジ」への参加記事です。
ルールなど、詳しくは以下からどうぞ。
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この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)