色々な映画を見ていると時々
ラストシーンのその先を、視聴者の解釈・想像に委ねる
タイプの作品に出会うことがある、ということは映画『ゆれる』を当ブログで紹介したときにも書いていましたが、
『ゆれる』ほど観る人の解釈に委ねている感じはないものの、直接的な表現がされていないからこそ印象的なラストシーン、というイメージを個人的に持っている作品のひとつが『青の炎』だったりします。
今回はそんな、映画『青の炎』について紹介していきたいと思います。
『青の炎』概要
映画『青の炎』は貴志祐介氏の同名小説を原作として、蜷川幸雄氏監督のもと制作、2003年に公開された日本の作品です。
主人公の櫛森秀一(くしもりしゅういち)役に二宮和也さん、秀一と心を通わせることになる福原紀子(ふくはらのりこ)役に松浦亜弥さんなどが出演されています。
なお、映画『青の炎』のあらすじは以下の通りです。
湘南の高校に通う17歳の少年、秀一は母・友子と妹・遥香との三人で穏やかに暮らしていた。ところがある日、母が10年前に結婚してすぐに離婚した男・曾根が現われ、家に居座ってしまったことから、平和だった家庭は一変する。曾根は傍若無人に振る舞い、母ばかりか妹にまで暴行をはたらこうとするのだった。やがて、警察や法律では問題が解決できないと悟った秀一は、自らの手で曾根を殺害する決意を固める。そして、インターネットや法医学書などから情報を集めて、“完全犯罪”の計画を練り上げ、それを実行に移す。恋人の紀子にわずかな不審を持たれた以外、それは完璧なはずだったが…。
引用元:映画 青の炎(2003)について 映画データベースall cinema
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『青の炎』のレビュー・感想
映画とどちらが先だったか、正直だいぶ前のことになるので忘れてしまったのですが、原作小説の方も読んでいる作品。
それゆえになのか、主人公の秀一が曾根を殺害する決意を固めるに至るまでの主人公の心情、タイトルの通り”青い炎”が上がるような憎悪の感情が、映画という尺の問題なのか、少し描ききれていなかったような気も、個人的にはしています。
ただ、いわゆる思春期年代の少年が抱きがちな特有の危うさ、じわじわと追い詰められていく様子、それから、先に知っていたら、という事情が知らされた時のあのなんともいえないやるせ無さだとか。
そうした点はさすが二宮さんだなぁと思いながら改めて本作を観直しました。
個人的には秀一の最後のシーンもですが、ラストシーンのあややもめちゃくちゃいいです。これが暗喩ってヤツなのかもしれませんね。とても自分の中で印象に残っている理由がここに詰まっていますね。
なお、もし原作を読むなら、映画で描かれなかった部分の補完として、後から読んだ方がいいかもしれない、と私は思いますが、その辺りはお好みで。
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『青の炎』まとめ
というわけで、『青の炎』を紹介してきました。
ちなみに『青の炎』ですが、Amazonプライム会員はプライム・ビデオで鑑賞することができます。
よかったらぜひこの機会に観てみてください。
この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)