やって欲しくない、やめて欲しいと言われがちだけど

企画

ギャンブル、という言葉に、なんとなく同性にはあまり好かれていないもの、というイメージを個人的に持っています。

やって欲しくないもの。やめて欲しいもの。

彼氏や旦那さんに言う女性、彼女や奥さんから言われているという男性に出会うことが、これまで少なからずあったからかもしれません。

もちろん、生活費を削ったり借金をしてしまうようなハマり方をしてしまう危険性もあるのは承知しています。

そうなって欲しくないから近づかないで欲しいと願う気持ちがあるのかな、と想像することもそんなに難しいことではありません。

ただ、いわゆるお小遣いや遊び金の範囲でやるのは別にいいんじゃないかな、と私は思ってしまいます。

ただそれは、自分自身がギャンブルと呼ばれるものをやる側だから、ということが大きく影響しているのかもしれません。

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大学生の時は「何事も経験かなぁ」という軽い気持ちでパチンコを。
(あまりハマれなかったので、卒業後は数えるほどしかやってない。やっても1円パチンコのみ。スロットはもっとハマれず1回だけ)

専用のTwitterアカウントを持っているのでこれまでこのブログでもTwitterでも言ってこなかったですが、今は競馬をメインに、時々競輪もやったりします。

競馬繋がりで、競走馬を萌え擬人化したキャラクター「ウマ娘」を育成する『ウマ娘 プリティーダービー』というアプリゲームもやってます。
(推しはライスシャワーです。あんまり強く育ててあげられてないけど)

なお、競輪はここ半年ほど、競馬もキタサンブラックが引退した有馬記念が開催された年(2017年)の秋頃からなので、歴としてはあまり長くありません。

今となっては、その条件でなんで競馬を選んだ?という疑問が自分の中でも湧くんですが、この2017年の秋頃というのが、ちょうど私が、以前に勤めていた会社を休職して間もない時期に相当します。

休職に際してお医者さんに書いてもらった診断書には「うつ状態」と「自律神経失調症」という文字が綴られていたのですが、

とにかく最初の頃、1日20時間と言われるナマケモノ並に睡眠に時間を費やしていまして。

トイレや食事などの必要最低限のことで起き上がることがやっと、深く何かを考えることができる状態になかったんですよね。

今ではこのブログに読書や映画・ドラマなどの鑑賞記録をつけていますが、そんな風に作品を楽しむ元気もなかったのです。

ただ、1日4時間起きているのがやっとでも、裂ける脳のリソースは少なくても、何か気を紛らわせそうなもの、楽しめそうなものが欲しかった、そんな時期でした。

もちろん競馬も、何も考えずにできるというわけではありません。

今日の天気、馬場の状態、前レースからの馬の体重の増減、エトセトラ。このレースではどんな理由でどの馬を選んで、どんな券種の馬券を買うのか。

人気の馬同士で決着しちゃった時のことを考えて、的中しても払戻金が掛け金を下回らない(いわゆるトリガミ)ように、予算と相談しながらどう金額を調整して買うか。

競馬を知れば知るほど、そんな風に考える機会も増えてきます。

でも最初は、自分が起きていられる時間に合うレースがある時に、ただベッドの中でスマホの小さな画面越しに馬たちが走る姿を眺めるだけという状態を結構楽しんでたんですよね。

変わった名前の馬がいるなぁ。この子は勝てる子なのかなぁ。実況の人、味があるなぁ。払戻金がすごいことになってるなあ。エトセトラ、エトセトラ。

というのも、有馬記念をはじめ中央競馬は週末と時々祝日しか開催しませんが、毎日日本のどこかでは地方競馬が開催されているんですね。

北は北海道から、帯広に門別。岩手の盛岡・水沢。関東は埼玉の浦和、千葉の船橋、東京の大井に神奈川の川崎。石川県金沢に岐阜県笠松、愛知県名古屋に兵庫県の園田と姫路。それから、高知と佐賀。

で、私が地方競馬の馬券を購入するのに使っているSPAT4というサイトでは、通信量以外は無料・リアルタイムで各地方競馬の開催レースを観ることができるので、

今考えるととんでもない生活ですが(笑)日長1日レース映像を流しながらベッドの上でゴロゴロ、ということもできたわけです。

(ちなみにテレビのない我が家ではグリーンチャンネルWebへの月額課金で、中央競馬の全レースもスマホで観られるようにしています)

テレビもなく、食料・日用品などの買い物、通院以外で外にもほとんど出ない生活。

映画やアニメやドラマを観るにはまだちょっと元気が足りない。生活リズムも合わせにくいので友だちと気軽に通話もできない。

一人暮らしかつあまり両親が精神的な方向に理解がないため実家には長らく内緒にしていたということもあり、

会話を交わすわけでもなく、ほぼ聞き流しという状態でもOK。あまり労力を使わずに他者の声を楽しめる、という状態を作れたことが、もしかしたら自分にとっては良かったのかもしれません。

そうして、休職し始めてからしばらく経って起きていられる時間が増え、必要最低限の外出以外でも少しなら出歩けるようになって来た頃、

最初は観ているだけだった競馬も、ちょっとずつ馬券を買う層へとシフトして行きました。

ポイントサイトで換金した数百円とかで延々と複勝(3着以内に入ってくれるだろうという馬の馬券)を買い続けたりと、

精一杯のあそび金の範疇での話ではありましたけどね、傷病手当金は貰っていましたが働いていた頃よりは収入も減っていたので(笑)

そうして迎えた年末、キタサンブラックの引退レースとなった、クリスマスイブ開催の有馬記念。

この頃には翌日ちょっと疲れが出てしまって睡眠時間が増える事態にはなるものの、半日以上出歩けるくらいの状態までにはなっていまして。

競馬場までは行きませんでしたが、初めての紙馬券購入を体験をしようと、最寄りのウィンズ(中央競馬の場外馬券売り場)まで出向いてみたりなどしました。

まぁ、結果として1着となり優秀の美を飾った1番人気のキタサンブラックを絡めずに買う、という天邪鬼ぶりを発揮したおかげで、馬券自体は的中ならずだったのですが(笑)

宵っ張りというか、もはや日の出と共に寝るくらいの生活がちょうどいいくらいの、半日ちょっとくらい出かけるのがやっとなくらいの人間としては、

おやつ時のレースの馬券を自宅ではなく外で買うために起きて出かける、というのはちょっと頑張らないと達成できなかったことだったわけです。

言うなれば、プチ達成を味わえたわけです。

まぁこれがもうちょっと、たとえば映画を観に行くとかライブ・コンサートに行くとかそういう方向の趣味だったらよかったのかもしれないですが(笑)

そんなこんなで、復職と再休職を経て正社員を辞め、フリーター状態になったりとあの年から自分自身も色々ありながら、

この短い数年の間にも、競馬好きな人なら大概の人は知っていそうな馬から、どちらかというと中央より地方競馬派の私にとって馴染みが深いというタイプの馬まで、引退や訃報のニュースを耳にすることもありながら、

なんだかんだ今でも競馬は続けています。

まぁやっぱり正社員の頃よりは収入が落ち込んでいるので、そんなにガッツリはやれる余裕はないのですが、なんだかんだこれからも遊び金の範囲で続けるのかなぁとも思っています。

今の自分がそこそこ元気にやれている、そのきっかけのひとつとなってくれたことには違いないですし、今は楽しい、と思えているので。

ただ、実家の両親もおそらくギャンブルと聞いたら顔をしかめるタイプだろうと思っているので内緒にしていますけどね。

ここまでつらつら書いてきましたけれど、だからといって、やっぱりギャンブルはなぁ、という人を説得しようとか、そんなつもりは特にないのです。

自分が過去にはアプリゲームのガチャにムキになって課金したこともある人間なので、熱中のあまり依存症になってしまう可能性も十分ありえるよね、そうならないように気をつけている、と部分があるからなのかもしれません。

もののけ姫の例の「それでもいい。サンは森で、私はタタラ場で暮らそう。ともに生きよう。会いにいくよ。ヤックルに乗って」というセリフが如く。

身を滅ぼさない程度に楽しめる場所でこれからも暮らしていけるといいなぁ、とそんな風に感じている今日この頃です。

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なお、本記事は3000文字チャレンジ(@challenge_3000)という企画の参加記事となります。

というわけで、お題と企画のルールについてはこちらから↓

この記事を書いた人:藤代あかり(@akari_fujishiro)